USCPAがやじやじしてる

氷河期世代のUSCPAがうだうだと語ります。受かっているから言いたい放題。監査法人で勤めた後に只今事業会社で勤務中。監査法人で働くUSCPA仲間を増やしたい!!USCPA仲間大集合!!

外資系経理職のメリットとデメリット

USCPA取得後のキャリアとして多く人が考えている外資系経理職。

外資系って響きからいろいろイメージが湧くかもしれませんが、実態についてはあまり知らない人の多いのではないでしょうか。

そこで今回は外資系経理職の実態をメリットとデメリットに分けてご紹介いたします。

メリット

1. 給料が高い

外資経理職の一番大きなメリットと言えば給与。同一の内容を日系の会社でやっている場合に比べて格段に高いです。

なぜか分かりませんが下っ端でも意外と悪くないお金がもらえます。その代りと言うわけではないですが退職金制度や福利厚生が薄い会社が多いです。

2. 残業が少ない

一般的に外資の経理は日系に比べて残業は少なめ

理由としては外国のカルチャーが入っているからと言うよりは経理業務の内容が日系とは大きく異なるからです。

これは外資経理職のデメリットでもあるのですが外資の経理は大体どこも本国への決算レポーティングが一番の目的であるため、日系の上場企業で求められるような有価証券報告書を作成するとか、そのような時間が相当にかかる業務そのものがないため過度な残業は起きにくいです。

3.個人単位で仕事をするカルチャーがある

これも日系と比べた場合に比べての大きなメリットですが、外資はやはり個人主義

もちろんチームで仕事をするのである程度の協調性は必要ですが、仕事の進め方も自分で決めていけるのはとてもいいです。

上司に気を遣って遅くまで残業するとかそのようなことは日系程はありません。特に営業とかはその辺が日系と全然異なります。

デメリット

1.キャリアが限定されてします

外資経理職の最大のデメリットとは経理マンのキャリアを長い目で見た時に仕事の幅が限定されてしまうこと。

日系の会社だと上場していたら有価証券報告書を作成したり、子会社を持っていたら連結決算をしたり、製造業の会社だと工場があるので原価計算を行ったり、意思決定を行う上で不可欠な資金繰りの管理など簿記の教科書に載っていそうなごとを行うチャンスが一通りあります。

ところが外資だとしょせん在外子会社扱いであるし、日本で上場していないため上記の経験と言うのは比較的積みにくい状況となります。また、外資はジョブディスクリプション(業務内容)が入社の段階で決まっており、あまりジョブローテーションをして色々経験するというカルチャーではないので業務の幅も広がりにくいです。

と、言うわけで日系から外資ってのはよくあるパターンですが、外資から日系っていうのはあまりメジャーではありません。

外資からの転職先は他の外資に行くのが一般的です。

2.クリスマスも年末年始も働きます

個人的に外資経理マンの時に一番嫌だったのが、クリスマスも年末年始も働くこと

外資は大体暦に合わせて12月決算が一般的なのと、決算のスケジュールも本社のある本国のスケジュールに合わせているということが関係してきます。

外国人にとってお正月はどうでもいい休日のようで、日本の事情なんて全く考慮してくれません(ちなみにアジアのチャイニーズニューイヤーはなぜか考慮されているところが腹ただしい・笑)。それなら本国も休んでいるはずのクリスマスはどうかというと日本的に普通の営業日ってことでやはり仕事です。

この辺は絶対恋人たちのケンカの原因になるところですが必死に説明して理解してもらいましょう。

3.意外と簡単にレイオフされます

これぞザ・外資って感じのデメリットでやはり外資は状況によっては簡単にレイオフすることも。

とは言ってもドラマみたいに能力が低いからいきなり解雇とかそんな話ではなく、事業そのものが日本から撤退して仕事そのものがなくなったからと言う理由のしかたのない解雇です。 (ちなみに外資と言えど日本の法律が適用されるので通常はそんなに解雇とかはありません。)

意外と簡単に事業を売却とかするので外資経理マンは大体そういう変化を経験したことある人が多いのではないでしょうか。

またそれだけではなく経理マン的に心配なのが、最近は経理機能を日本から中国やシンガポールなど他の国に移す流れが強いのでその為に仕事を失ってしまうリスクも。

普段のんびりできる分悪いことが一気に来た時のインパクトはハンパではありません。

まとめ

外資経理職のメリットとデメリットはいかがでしたでしょうか

日系の会社の様に生涯安定なんてことはあまり考えにくいですが、マイペースにキャリアをきちんと積んでいける人にとっては悪くない環境です。

ただキャリアアップしない人にとっては会社もジョブローテーションでいろいろ経験させてくれるわけでもないため仕事に幅を持たせにくく、いざ転職しようとしても経験が年齢に追いつかず、キャリアの壁にいずれぶち当たって詰む恐れもあるのは要注意です。

外資経理職へはある程度の経理経験とちょっとの英語力で道が開けます。USCPAを持っていると相当にチャンスが来ますので外資に行きたい人は是非USCPAを取っておくといいですよ。