USCPAがやじやじしてる

氷河期世代のUSCPAがうだうだと語ります。受かっているから言いたい放題。監査法人で勤めた後に只今事業会社で勤務中。監査法人で働くUSCPA仲間を増やしたい!!USCPA仲間大集合!!

監査法人内で微妙と判断されるUSCPA(米国公認会計士)のタイプ

監査法人的の夏場はちょっとした閑散期であって研修の季節。

あまり忙しくない時期ってことで、いろいろな研修がどんどん入ってきます。

仕事的にクライアント先で行う事が多く、事務所に行くこともそこまでなかったりするので、普段会えない同期と久しぶりに会えるのは研修のちょっとした楽しみです。

久しぶりに会う同期との会話は大体8割位が『近況報告に、夏休みの取得状況、そして最近出会った微妙なスタッフネタ』。

恐ろしいことにそんな『最近出会った微妙なスタッフネタ』に出てくる登場人物のUSCPA率は意外と高いのです。昨今のプチUSCPAバブルとも言えそうなBIG4でのUSCPAの採用増加で母集団が増えたからってのはあるかとは思います。

そして微妙と判断されるパターンも大体同じです。結構みんなよく見ているものです。

今回はどんなタイプが微妙と判断されやすいかについてご紹介します。自分自身への戒めでもあります(苦笑)。

他業種からいきなり業界に入った経理未経験のUSCPA

これは相当にあるあるです。

USCPAは会計論点がJCPAに比べて弱いなんてよく言われますが、USCPAの場合そもそも仕訳レベルで怪しい人なんてのもまれにいたりするし。同期がぼやくのも納得です。

これはUSCPA試験のFARの(特にMC問題で)金額そのものを効いたりする問題が計算問題のほとんどを占めるので仕訳を切るってことが少ないのが理由かと。

例えばこんな問題。(リース債務の金額はいくら?)

Arena Corp. leased equipment from Bolton Corp. and correctly classified the lease as a capital lease. The present value of the minimum lease payments at lease inception was $1,000,000. The executory costs to be paid by Bolton were $50,000, and the fair value of the equipment at lease inception was $900,000. What amount should Arena report as the capital lease obligation at the lease's inception?
a $900,000
b $950,000
c. $1,000,000
d. $1,050,000
出典:AICPA Released Questions 2017 - FAR#37

ちなみに上記の問題の答えは『a』。

Executory costsは関係ないので、fair valueがそのままリース債務に。

この手の問題だと単なる計算問題でしかないため仕訳を切る力ってのはつきにくいですよね。

仕訳が切れないってのは相当に致命的で、それだと分からないことが出てきて主査や先輩とかに質問した際に仕訳で説明を受けても理解が遅かったりするもの。

なのd、上の人から見てこいつ大丈夫かなという不安につながっていくのだと思います。

こういったケースに陥らないための対策としては少なくとも簿記2級は持っておくこと与えられた仕事は必死にこなすこと。簿記2級とかJCPAからしたら失笑もののレベルですがないよりマシです。

ちなみに経理経験があると会計ソフトに伝票を起こしてた経験もあり仕訳でつまずくなんてことはないでしょう。

また、新人の頃はそこまで複雑な勘定科目を受け持たないため、経理をやっていた時の知識である程度やっていけます。

社会人経験はあるけどエクセルが苦手なUSCPA

未経験と言えど法人としては社会人経験を評価して採用をしているものなので、入所に当たっては最低限のビジネスマナーやエクセル等の操作は身に付けていることを期待しています。この辺はよくある第2新卒と似たような考え方です。

その為エクセルはある程度指示したら集計等は余裕でできるものとみなしてます。

そんな中でエクセルが微妙なんて言おうものなら白い目で見られることは必至。チーム内にマジかよって空気が漂うでしょう。

求められるレベルとしては一般的によく使う関数や機能が理解できているかどうか。

例を挙げるとvlookup、sumif、ピボットテーブル位なものです。マクロを使って何かできるレベルだと神扱いされること間違いなし。

とは言えUSCPAから監査法人に入る人は前職が経理や営業事務などの事務職を経験している人が比較的多めなのでこの辺りは大丈夫かと。

JCPAの場合は合格後に定期採用で入ってくるのが一般的のため、新卒的な扱いとして新人研修の一環としてエクセルの研修もしっかり法人がやってくれます。中途との大きな違いです。

妙な上昇志向のあるUSCPA

いわゆる目先の仕事はそこまで頑張らない割に妙に意識が高いタイプです。これも納得。

いろいろなケースがあるので一概には言えませんが、そんなに意識高いなら与えられた仕事をしっかりやって、会計の勉強でもしたらって感じのようです。

この手のタイプは別にUSCPAでなくても、どの会社にも絶対にいるものですがこの場合USCPAってところがキーになります。そういう目で見られやすいってことです。

バイト感覚のUSCPA

上記の妙な上昇志向のあるUSCPAの真逆とでも言えば分かりやすいでしょう。これも分かる。

とりあえずUSCPAに合格して監査法人に入ってみました的なノリで、仕事に対しては指示がないと動けないバイト感覚の完全に受け身なタイプです。

ただ両者に共通しているのは与えられた目先の仕事はそこまで頑張らないってところです。

どのクライアントのチームにしても限られた人数で回しているため、仕事に対してやる気が見えなかったり、仕事自体のパフォーマンスが低いのは相当にマイナスの印象となります。

対処法としてはとにかく任された仕事については期限までにきっちり仕上げることが大事です(どんな仕事であっても当たり前のことですね)。

もちろんJCPAであっても当然同じなのですが、やっぱりUSってことでその部分が悪目立ちしたりするってこともあるのかと(苦笑)。

基本的には心配しなくていいものですが

USCPAが監査法人で働くに当たって普通に仕事をしていれば何の問題もないので、基本的には余計な心配は無用です。

こんな風に言われる人を割合で言うと、学生時代クラスに1人位はいた何か変わっている人位のイメージです。

大半の人は一生懸命やってるね的なポジティブなフィードバックが返ってくるのが一般的ですのでご心配なく(笑)。

監査法人はプロフェッショナルファームですし、プロとしてやっていく姿勢を持ってやることが大切ですよ(なかなか難しいですよね)!!