USCPAがやじやじしてる

氷河期世代のUSCPAがうだうだと語ります。受かっているから言いたい放題。監査法人で勤めた後に只今事業会社で勤務中。監査法人で働くUSCPA仲間を増やしたい!!USCPA仲間大集合!!

USCPA(米国公認会計士)の転職で監査法人からの内定後によくある悩みごと

昨今の監査法人におけるUSCPAへの門戸の広がりによってUSCPA合格者の監査法人への入所が多くなっているこの頃。

なにせ人手不足のこの時代なのでオファーを受けるのはそこまで厳しくない状況です。

ただ、監査法人に入ってみたくて面接をうけたもののいざオファーを受けた後に色々と悩むことも多いでしょう。

そこで今回は監査法人からオファーをもらった後に悩みがちなことと、その対処方法をご紹介いたします。

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年収ダウンに悩む

一番ありがちな悩みはこれ。

前職で経理経験があったとしても監査法人の場合は監査の経験で役職を決めるので、監査未経験者のUSCPAの場合だと大体スタッフの下の方から(と言うか一番下っ端)からのスタートとなります。職種が変わるのでこれは当然。

スタッフ1年目の給与はボーナス入れて大体500万円位ですので、前職と比べた時に年収がちょっと下がってしまう人ともそれなりに出てきます。

それでも監査法人の給与は基本的に年次が上がるにつれて右肩上がりで上がっていくし、年次が上がると残業も多く出てくるので2年目位には600万とかはすぐに到達するのですが、一時的に年収が下がってしまうのは考えてしまいますよね。仕事が合わなくて辞めてしまうリスクなんてのもあるわけですし。

しかもこの後で説明しますが、ワークライフバランスと言う点でも完全なホワイトとは言えない業界なので(若干ブラック感もありますがすぐに慣れます)、残業代をもらったとしても時給換算で見ると前職より分かりやすく下がっているパターンが多いです。

法人の給与体系は一般の会社と同様に役職による給与テーブルに従っていくらと決まっているものなので給与については転職エージェントに相談しても解決は難しいです。

年収ダウンの解決策

その場合の解決策としては自分のキャリアパスにおける監査法人で働く意味合いをしっかり決めて納得してからオファーを受けることです。

監査を極めてパートナーを目指すのか、経理マンのキャリアアップの一環として数年間監査法人でキャリアを積んでみるのか、それとも未経験だけど監査・会計業界に興味をもって経験を積むために入ってくるのかで大きく意味合いが変わってくるかと。

ワークライフバランスに悩む

監査法人の繁忙期が相当に忙しいことは皆さんご存知の通り。

このブログでもちょいちょいネタにしてますが、世の働き方改革なんてどこの世界の話か分からない程に月月火水木金金24時間働けますか状態(例えが古いですが・苦笑)になりやすいのでワークライフバランスは相当に悪くなること必死です。

繁忙期のスタッフの1日はこんな感じ。慣れるまではなかなかしんどいよ。

www.uscpayajiyaji.com

そして休暇事情も説明すると世間一般の休暇通りに休むことは難しくなります

よくあるパターンとしては、、、

・12月決算の棚卸が年末にあるから年末ギリギリまで稼働
・12月決算の意見日が1月上旬のため正月休みを返上して1月2日から稼働
・3月決算の決算短信の発表が5月上旬の為ゴールデンウィークも稼働

こんな感じです。上記の少なくとも1つは当てはまってしまう人がほとんど。

独身ならまだしも家族持ちだとお正月やゴールデンウィークに仕事で家にいないってのはなかなか辛いものがあるかと。

独身にしたって彼女がいたりすると、これまで一緒に休暇を過ごせてたのが、監査法人転職した故にいきなり仕事で過ごせなくなるとなると2人の関係も悪くなりがちです。まあ、その程度で関係の悪くなる相手なら分かれた方が正解だけどね(笑)。

ワークライフバランスの解決策

その場合の解決策としては監査法人での働き方がどのようなものかを入所前(や応募前)に調べておいてある程度イメージできていることが重要です。

一番ベストな方法としては実際に働くUSCPAに話を直接聞いてみるのがいいかと。アビタスやTACなどの予備校ではよくUSCPA向けの監査法人の説明会を開いてますのでそこに足を運んでみるといいですよ。

もちろん当ブログも宜しくお願い致します!!Twitterもやっているので聞きにくい質問はこっそりなんでも聞いてください(笑)。

どの法人を選ぶかに悩む

今はBig4監査法人のいずれもUSCPAを採用している時代なので複数の法人からオファーを受けたなんてこともあります。

その場合どこに行こうかと迷ってしまいますよね。

結局は自分のカラーにあったところに行くのがベストなのですが、そもそもそれぞれのカラーがどんな感じか分からない方のために私の(超主観的)それぞれのイメージを書くとこんな感じです。

・新日本(EY) - 老舗で官僚的。大学で例えると東大。まじめな人が多い正統派集団。
・トーマツ(Deloitte) - 超体育会系。大学で例えると早稲田。ハードワーク大好きのタフな集団。USCPA率は一番少な目
・あずさ(KPMG) - スマートでおしゃれ。大学で例えると慶応。女子率高しのおしゃれ集団。
・あらた(PwC) - 外資系。大学で例えると海外の大学。海外大好き集団。USCPA率は一番多目

ざっくりしたイメージで書いても結構はっきりと分かれてくるものです。

どの法人を選ぶかの解決策

個人的にはUSCPAがそれなりにいる法人にしておいた方が、入所後にロールモデルを見つけやすくて自分のキャリアを描きやすいのでいいかと思ってます。

もちろん自分のキャラクターやカラーに合ったところにしておくのはもちろんのことです。法人の特徴をしっかりと情報収集しておくのが有効です。

ちなみにBig4以外の監査法人でもUSCPAを採用しているところが多くありますが、余程の理由や目的がない限りはやっぱりBig4にしておいた方が後々のキャリアが広がりやすいです。

中小の監査法人だと任される仕事のタイミングがBig4よりは早いため(その分忙しそうですが)、早く仕事を覚えたい人に向いています。

入社時期に悩む

転職あるあるですが、入社はいつまで待ってもらえるのかと心配になる方も多いのではないでしょうか。

現職の後任への引継ぎに残った有給を出来るだけ消化するなどしてたら2・3ヶ月は経ってしまうのはざらにある話。

なのでオファーをもらっても監査法人は待ってくれなくてオファーが取り消しになってしまうこともあるのではとお思いでしょうか、この点については監査法人は相当に寛容です。

この業界は大学生のJCPA合格者を在学中にオファーを出して青田買いする世界ですし。

私のケースだと4ヶ月程待って頂きました

前職が経理マンだったのですがオファーをもらったのが会社の年度末前だったためいきなり抜けるなんてことはできず、決算が終わった後退職するまで待って頂き、晴れて監査法人に入所してます。

入社時期の解決策

解決策としては入社日の調整は自分から直接言いにくい部分ですのでエージェントを通して言ってもらうのがベストです。もちろんなんでそれだけの時間がかかるのはしっかり説明すべし。

また、待ってもらって当たり前と言う訳ではありません。しっかり自分からも礼を伝えましょう。

監査法人での仕事についていけるかを悩む

監査法人ワークそのものについていけるかを悩むケースです。大体全員一度は悩みます。

入所前まだ具体的に監査法人での仕事や業界について知らないのでネットばかり気になってしまい不安になるパターンです。

ネタ元としては転職会議、ブログや2chとか。

それらで調べてみるものの、どちらかというとネガティブな情報(現場が疲弊しているとか、パワハラがらみのこととか、仕事できないと干されるとか、アップオアアウトの世界とか、過去にリストラがあったとか)を見てしまい自分もそうなるのではないかとうっすら心配してしまうのはよくあることです。

もちろんどの世界もそうですが監査法人においても仕事が合わなくてドロップアウトする人と言うのは一定数いるものなのですが、99%の人は大体ついていけるものなので心配無用です。

余程不真面目にしていない限りそんなヤバイことにはなりません。

むしろ監査未経験のまっさらの新人にも500万とかそこそこの給与をいきなり出してくれる程の結構甘い業界です。

ブラック寄りなのはあくまでも繁忙期の稼働時間だけの話。

パワハラ的なことにしても個人的にはあまり聞いたことないですが、もしあったとしてもその場合は法人が設けているホットラインに通報すれば返り討ちだって可能です。

新人がパワハラ受ける可能性があれば主査レベルの人からになるのがありそうなケースですが、そんなチーム内では威張っている主査(私も気をつけないと・苦笑)と言えど法人内では下っ端なものなので通報されたとなるとそれなりにお咎めを受けることは必至なのです。

www.uscpayajiyaji.com

また、個々の人のパフォーマンスについてはコンサルや営業職みたいに厳しく査定される世界ではないですよ。

どの法人も研修制度が整っているのできちんとプロとして成長していけます。

監査法人での仕事についていけるかの解決策

はっきり言って杞憂です。気にせずに入所しましょう!!

ぶっちゃけUS仲間で仕事についていけなくて辞めた人なんて見たことありません。

それでもまだ迷う場合

いろいろ検討したけどまだ迷うなんて場合もあるでしょう。

その場合はエージェントや法人にそのことをきちんと伝えて一度話し合いの場を設けるのが一番効果的な解決策です。

実際に働くスタッフとのおしゃべりの場なんかも設けてくれてりするので、悩みも一気に解決することができますよ。

監査法人で働くことはビジネスマンとしてとても効率的にレベルアップできるとても働き甲斐のある環境なので、チャンスがあるなら一度は行ってみることをオススメ致します。

その後のキャリアにとってもプラスになること間違いなしです(ちょと持ち上げ好きかな・苦笑)!!