USCPAがやじやじしてる

氷河期世代のUSCPAがうだうだと語ります。受かっているから言いたい放題。監査法人で勤めた後に只今事業会社で勤務中。監査法人で働くUSCPA仲間を増やしたい!!USCPA仲間大集合!!

私がUSCPAに合格するまでの軌跡

今回はフリーターからUSCPAに合格するまでの軌跡をご紹介いたします。

予備校の合格体験記程ドラマチックなものではありませんが、今振り返ってもなかなか人生をエンジョイしながら合格したなと思いますので是時ご覧下さい。

フリーター時代の終焉

大学を卒業して地元に帰り塾の先生として子供たちに英語とか社会とか教えつつも週に12時間しか働かない究極の意識低い系だったのは前回書いた通りです。リタイヤ後の好々爺の如くのんびりと暮らしておりました。

月10万円程の給料でしたが遊ぶお金も少しはあって、地元なので遊び相手には事欠かないし、学校に通う必要もないしということもあって今思い出してもあの頃はよかったなと言う感じです。

そんな私に転機が訪れたのが25歳になった時。そろそろ何となく何かを始めたくなってフリーター時代は終わりを迎えていきます。

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簿記2級をとって経理マンへ

急に何かを始めたくなったものの、当時は将来のことなんてノープラン。何をするかを決めるところからのスタートでした。

その時にやってみようと思ったことの候補に上がていたのは2つ。

塾講師をしてて教えるのも楽しかったってことで小学校の教員免許を取ることと、その頃よくTVでライブドアとかサイバーエージェントとかが取り上げられててM&Aとか良く分かんないファイナンス用語を言っているのを聞いて恰好よさそうな気がしてファイナンス的なことをやってみようということで興味を持った簿記を勉強すること。

両方を天秤にかけてみて、教員免許は学校に行かないといけないし取るのに時間とお金がかかりそうってことで、まずは先にやってみたのが簿記でした。

簿記検定は年に何回かやってるし、予備校もそんなに通わなくていいしってことであまり勉強が好きではなかった私にとって始めの一歩を踏み出すのにちょうどいい感じで簿記2級の合格を目指して勉強をスタートさせていきます。その選択が今につながっていくとは当然予想もしませんでしたが、我ながらナイスな選択をしたものです

その時通っていたのは友達とよくダーツやビリヤードをしに行ってた駅前のメディアカフェポパイの近くにあった大栄経理学院でした。

USCPAの時みたいに勉強法が確立していたわけではなかったので効率的に勉強が出来たわけではなかったですが、なにせ週に12時間しか働いていなかったので勉強する時間はたっぷりあります。何か月か先生の言う通りに勉強して簿記2級に合格しました。

資格を取ったってことで次のステップは就職活動。簿記のきっかけがTVでやってたライブドアとかサイバーエージェントとかそんな東京にある会社だったってこともあり、働くなら東京だとばかりに東京の会社に応募をして内定をゲット。田舎を後にしてフリーター時代が終了しました。

BATICが次のステップの扉を開いてくれました

経理マンとして働いていた会社は外資系企業

外資系企業なんてなんか響きが格好いいじゃんと仕事に対してもなんか前向きな姿勢。しかもその時の会社は従業員がわずか100人程のアットホームなところ。外資系ってことでちょと山っ気があるけどなんかお洒落で洗練されていてしかも親切だったりするパーフェクトヒューマンな方たちに囲まれてフリーター時代とはまた違った形での青春が始まります。

経理マンとしてもジュニアスタッフとして立替経費精算を担当したのを皮切りに、AP(買掛金)担当、AR(売掛金)担当、決算・レポーティング担当と順当にキャリアを積んでいくことに。

そんな人生右肩上がりなツイている毎日を感じている時にさらなるチャンスがやってきます。

それは突然スタートした資格手当制度。設立の経緯は分からないのですが、資格を持っていると毎月手当が出るという最高な制度が私の会社にもいきなる設立されることに。その時持ってた簿記2級でもらえる金額は月5,000円。何もしないでも月5,000円余分にもらえるってだけで相当にハイテンションになってたのですが、さらにもらえないかと対象となる資格一覧を眺めていたところ見つけたのがBATIC(国際会計検定)。

そんなBATICでもらえた金額はこんな感じでした。

・BATIC アカウンティングマネージャーレベル…15,000円
・BATIC コントローラーレベル…20,000円

資格を持っているだけでそんなにもらえるなんていいじゃんとばかりに一気に勉強に興味が湧いてきます。

そこそこ実務経験もついてきたし、米系資本の会社てことでちょっとはUSGAAPの素養もあるだろうってことで勉強を開始することに。目標はアカウンティングマネージャーレベル合格で月15,000円をゲットです。

ちなみにそのリストには簿記1級とか税理士・会計士(USも)とあったのですが当時の私はそんな難関試験受かりっこないし、何年も勉強するとか絶対に無理とばかりに見向きもしてませんでした。その辺は昔の意識低い系を引きずってます。

BATICのコントローラーレベルに合格してしまいます

お金が動機で始めた勉強ですが、人生ツイている時はとことんツイているもので勉強環境も相当に整ってました。

と言うのも経理部で仲のいい先輩が税理士試験のために勉強中。その当時先輩は税理士試験合格直前だったということもあり、勉強のノウハウは相当に蓄積されてます。自身でコツコツ編み出した貴重なコツを惜しげもなく教えてくれたのは相当にありがたかったです。

そしてその先輩のアシスタントだった子(超かわいい子)も勉強に興味があるということで一緒に勉強することに。土日はよく3人で一緒に新宿のエクセルシオールで勉強してました。

一緒に勉強するからと言って隣同士に座ってやってるわけではなく、基本はそれぞれ離れた席に座って勉強するスタイルです。たまに休憩をいれて雑談しつつまた各自の勉強に戻るといった大人な関係です。誰かと一緒に勉強するなんて学生時代に戻った感じがして相当に楽しい毎日でした。勉強の基本はストレスフリーと悟ったのもこの時です。

そんな楽しい生活を半年程続けていよいよ試験本番。夏の暑い日にアシスタントの子と2人でBATICの試験会場である明治学院大学で試験を受けました。

結果はなんとコントローラーレベル合格。いきなり手当が月5,000円から20,000円にアップ!!

目標であったアカウンティングマネージャーレベルを一気に飛び越えての最上位での合格に甲子園出場を決めた高校球児の如くテンションは上がりまくりましたが、テンションはこの後さらに上がっていきます。

それは合格の報告を会社にしたところ外国人のCEOが試験結果を見て大興奮したのか、なぜか全社会議の場で社長賞をもらうことに

なぜかと言うと合格率だけで見ると最上位であるコントローラーを取れた人は全受験者の中でわずか2~3%程。受験者の母集団レベルがそこまで高い試験ではないですが数字だけ見ると相当に輝いて見えたのです。

こちらはBATICのHPより抜粋した2015年度の試験結果です。私が受けたのはもっと前なのですがこれしかまとまったのがなかったので概要をつかむということでこちらをご覧下さい。

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出典:BATIC HP 受験者データ(2015年度の試験結果)

最高にイケてる人たちが集まるこの会社で社長賞までもらえるなんてとまさにここまでの人生のクライマックスを迎えた感じですが、いざ壇上にてスピーチをすることになって口から出たのは『USCPAへの挑戦』。

何事もやってみることを良しとするノリのいい会社だったってこともあってか私も大胆なことを言ったものです。

と言うわけでさらなる挑戦をしようとUSCPAの勉強が今度はスタートします。

ちなみにこの時一緒に勉強した先輩は順当に税理士に合格しBIG4の税理士法人で働いており、アシスタントの子もUSCPAまで合格して海外で働いてたりとみんなハッピーな結果となってます。今思うとものすごく優秀な経理部ですね。

いよいよUSCPA勉強開始です

勢いでUSCPAを目指すと言ったものの会社が買収されたり(なので20,000円の資格手当も数ヶ月で終了)、私も転職したりといろいろあって実際に勉強を始めたのはもうちょっと後。いきなり勉強を初めても良かったけどまずは生活リズムの安定が大事です。

それでも毎日が安定しだしてようやくUSCPAの勉強を開始してから合格までの軌跡は結構あっけないもので1年程であっさりと終わってしまいました

BATICの時にある程度勉強スタイルを確立できていた(これは当時の先輩のおかげ)ってことと、BATICのコントローラーレベルを既に合格していたので範囲の広いFAR(財務会計)も公会計だけ新しく覚えればよかったってことで時間が相当に短縮できたことが大きな要因です。

その他の科目も経理マンの経験(決算レポーティング、監査対応に税務申告対応)がカンどころとなり、本当に知識がゼロベースだった科目がなかったことも少しは短期合格の要因になっていたかと思います。

短期合格の勉強法はこの辺にまとめてますのでこちらも合わせてご覧下さい。

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わらしべ長者的な感じですね

こうやってまとめてみると意識低すぎる系のフリーター時代からUSCPA合格までちょっとずつステップアップしていくのが分かります。ちなみにこの間大体7年程かかってます。

なかなかのわらしべ長者的なキャリアの積み方です。良く分からないファイナンス用語に惹かれてなんとなく始めた簿記でしたがコツコツやっていくとそこそこのところまで行けるもんだなあとちょっと驚きです。

フリーターからの脱却からのケースとしてはなかなか面白いものではないでしょうか。