ブログのネタ探しにたまにチェックいている我が母校のアビタスがこのたび米国税理士(EA)のコースを開設したようです。
何気に資格講座のキャッチコピーってUSCPAだと「グローバルな人材になる」みたいな、東京カレンダーの記事タイトルのごとくあおった雰囲気を出しまくってて好きなのですが、米国税理士だと「専門性と英語力を証明する最短ルートの国際資格」だそうです。なんかパンチが聞いていなくてちょっと弱いです。残念。
流石に何目的で開設したのか何となく分からないこの講座について今回は述べます。
そもそも米国税理士(EA)とは
EAはEnrolled Agentの略でアメリカの税理士を指します。
とは言ってもアメリカって誰でも申告書作成をビジネスにしていいんじゃなかったっけ。
USCPAが上位資格扱いという事もあって米国税理士の独占業務は大体USCPAでもできます。
試験と合格率について
試験についてはUSCPAと同じコンピューターでの試験。全て択一式の試験です。
試験範囲については米国の税制についてのみ。USCPAのREGの税法部分だけが範囲ということです。
それだけ聞くとぶっちゃけ超簡単そうな印象を受けますが、結果を見るとやはりそんな感じ。
2015-16年の米国税理士合格率
出典:Gleim Exam Prepより
合格率ものすごく高いですね。ちゃんと準備すれば受かるタイプの試験です。
絶対使えない資格ですね
はっきり言ってこの資格いらないですよね。
普通の日本で暮らす日本人がこれを取って何かできるのかと言うと相当に微妙としか言いようがないです。
税務は日本語でやったとしても相当に難解なエリアなのに、ノンネイティブがUSCPAのREGレベルの試験に受かっただけでは全く仕事に役立ちません。
この資格だけ持って履歴書に書いたところで絶対に悪目立ちするだけかと。
専門性と英語力を証明できるどころか、ただの資格マニア扱いかプライドの高い偏屈な人認定されて通る書類選考も通らなくなること必死な気がします。
なので、既に会計士、USCPA、税理士資格を持っている人だけが肩書目的に取るとかそれ位の活用法しか見いだせない資格となります。
ちなみに会計資格を持っている人がほとんどの監査法人内でもこの資格を持っている人に出会ったことがありません。
アビタスがっかりだぜ
流石に使えない資格の講座を開設して受かりやすいを売りに受講生を集めるのはいかがなものかと。
受講料も20万円を越るそれなりに結構なお値段なのでそれを払って勉強する価値はないと思います。
アビタスにはUSCPA試験の時に世話になったのになんかがっかり。
それならまだ宅建でもやってみるよ(笑)。