明けましておめでとうございます。本年も当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。
年も明けて監査法人もいよいよ繁忙期に突入です。1月は12月決算の外資系企業の年度末監査に3月決算の日本の上場企業の四半期レビューが重なるハードな月。
激務で体調を崩してしまう人なんかも出てくるのもこの頃から。
1月がとにかく憂鬱でしょうがないチキンハートな私に至っては年末に京都まで行って神頼みまでして現実逃避を図る始末。その時の模様はこちらをご覧ください。
以前監査法人で働くスタッフのUSCPAがどんな1日を過ごしているかを紹介しましたが、今回はその主査編をお伝えいたします。
繁忙期の主査が余裕をなくしてエキセントリックになる様をお楽しみ下さい(苦笑)。主査編と対比させてみるのもいいかと思います。ある程度フィクションですが結構リアルです。
尚、優秀な人はもっとスマートな毎日を送っていますので全員がこんな感じではもちろんありません。
繁忙期の主査の1日
6:30 起床
繁忙期お約束の通常時より1時間前始動のためこんな朝早くに起床です。これはたまたま今回のクライアントがそうなだけなのですがそれなりにあること。
昨晩も寝るのが遅かっただけに相当にローテンション。
シャワーを浴びながら自分が行かないと現場は崩壊するという妙な妄想をしつつ必死にやる気を奮い立たせます。実際は仮に主査がいなくてもマネージャーがいるし、スタッフもプロ意識が高くてきちんと仕事をするのでそんなことはありません。
とりあえず現場へ向かおうと体を動かします。行けば何とかなる。
7:30 通勤中
出ました。先程奮い立たせたやる気をそぐポイントです。
余計なストレスを貯めないように立ち振る舞いに気を付けつつ電車に乗っていきます。
繁忙期の中での数少ないプライベートな時間。最近の私の癖は残業代のシュミレーションとそのお金で何を買おうか携帯でひたすら調べること。それ位しか楽しみがない程にメンタルは追い詰められていってます。
8:30 クライアント到着
クライアント到着。疲れている顔をしているチームメンバーを見て体調やメンタルは大丈夫かと心配します。
明らかに体調が悪そうなメンバーについては午前中ちょっと様子を見て午後は休ませたりすることも。
8:45 本格的に仕事開始
監査室(と呼んでるただの会議室)に入り、今日の目標等を軽くブリーフィングしたら仕事開始。
みんな自分がすることを分かっているので各自仕事を進めていってます。
分からないところ等が出てきたらなんでも相談をしてくれるメンバーばかりなので、全体の進捗があまり詰まることがないのが今回のチームのいいところ。
ちなみにチームに経験の浅い新人メンバーがいる場合には置いてけぼりにならないように分からないところはないか声をかけていきます。
主査によっては自分で考えさせることが成長につながるため教えることをあまりよしとしない人も結構いたりしますが、個人的には難しい試験をパスしたプロフェッショナルと言えど経験の浅い新人なのである程度は優しく教えたい派です。
もちろんその応対で結構な時間を使いますがこれも大事な主査ワークです。
10:30 別クライアントジョブのフォロー
この人手不足の時代に余程のビッククライアントでも担当していない限り1人で複数社担当するのは当たり前。
別クライアントジョブのフォローも行います。限られた時間での監査なので繁忙期には日替わりで現場を移動しそれぞれのジョブを管理してくことは普通です。
11:45 ランチのはずですが、、、
激務の束の間のオアシスのランチですが、溜まっている仕事が多いため監査室に残って自分の仕事を少しでも片付けていきます。
コンビニ飯を食べつつ、疲れも溜まっているのでちょっと仮眠を取ったりすることもよくあります。
12:45 午後の部開始
スタッフがランチから帰ってきたら午後の部開始。
午後も午前と同じように、スタッフの相談対応をしつつ自分の主査ワークも進めていきます。
それとは別にクライアントやIT監査チームやTaxチームなどの専門家を監査に利用している場合は彼らとのやり取りなんかも入ってきます。何か問題や重要なことがあるからこそ彼らとミーティング等をする訳なので、ただやり取りして終わりなんてことはあり得ないためそれなりに時間がかかるタスクです。
16:00 コーヒーを買いに行く
1日も半ばを過ぎるとさすがに心も体も疲れてくるのでコーヒーを買いに一時離脱。
ちょっと外の風に当たってみたりして気持ちを少し回復させて後半に挑みます。そろそろ何かに対して苛立ちが出てくる頃です(苦笑)
18:00 マネージャー登場
別現場からマネージャーの登場です。明らかにお疲れの模様。
到着されるなり間髪入れず進捗確認。マネージャーもお疲れのせいか相当に苛立ちやすくなっているので、怒りの導火線に火をつけないように慎重に報告を入れていきます。
マネージャーへの報告時に色々自分自身への反省が出てきます。プロジェクトマネジメントの難しさを痛感するタイミングです。
19:30 ラップアップ
このクライアントは20時で引き上げる約束なので終了30分前に一旦ラップアップの為のデブリーフィングを行います。
各スタッフ1人づつと進捗を確認し残タスクの優先順位や進め方を指導していく感じ。
特に大事なのはどこまでやったら終わりなのかをはっきり伝えること。
どうしても期末監査の場合は終わりが見えないエンドレスな状況になりやすく、個人的にはそれがスタッフの頃はすごく嫌だったので終わりを伝えるようにしています。
グローバルなBIG4監査法人と言えど結構ドメスティックなものなのです。
20:00 現場引き上げ & 近くのカフェで軽く残業
とりあえず時間が来たので一旦撤収です。
これまで色々なことの応対でまとまった時間が取れなかったこともあり、ここからが自分の仕事に集中できる時間です。
私はカフェで仕事をするのが好きなタイプなのでそちらに向かい夕食を取りつつ閉店まで仕事をしていることが多いです。
たまに事務所に帰ることもありますが、そんな時は見つけた同期と近況報告をしつつ傷を舐めあってストレス発散してます(笑)。ちょっとでもストレスは吐いておくに越したことはありません。
22:00 一旦帰宅 & 再稼働
カフェも閉まって場所がなくなったら一旦帰宅。
帰りの電車の中も貴重なプライベートタイム。またしても今日の残業代の皮算用とそのお金で何をするかばかり考えてます。
あまりニュースサイトとかも見なくなって世の中の事に疎くなっていきます。忙しすぎて世の中のこととかどうでもいい感じです(苦笑)。
家についたらとりあえずPCを開き少しでも何かをやろうと再稼働。
余程終盤に差し掛からない限りさすがに時間のかかりそうな重たい作業はやりません。1時間以内で終わりそうなちょっとした手続きやメールのチェックなどを行う感じです。
24:30 就寝
一応6時間は寝ないと本当に体がヤバくなりそうなのでこの時間には寝るようにしてます。
人によっては午前2時3時までやる人なんて方も。それができる人はすごく尊敬してしまいます。
スタッフの頃もそれなりに大変ですが、主査は現場全体を管理する立場なのでまた別の大変さがあります。
月月火水木金金で意見日までフル稼働。乗り越えたら相当に力がつきますよ!!