USCPAとして監査法人に勤めて早いものでもう4年。
法人内ではシニアスタッフとして比較的仕事にも慣れてきて、(なんだかんだ言って色々バタバタしてるけど)仕事や人間関係も安定してるし、給与だってぶっちゃけ悪くない毎日。
このままマネージャーを目指そうかなんて欲を出してもいい年次なのですが、実は先日監査法人を退職しました。今は外資系企業の経理マンとして働いてます。
こちらはその時のTwitterに載せたツイート。
この度4年程勤めた監査法人を退職しました!青春した〜。
— なおやじ (@mileagejapan) 2018年12月5日
『青春した~。』なんてしょっぱいことをつぶやいてますが(笑)、それだけ監査法人での日々が充実した楽しいものでした。
そこで今回は何で順調だった監査法人ライフを捨てて退職したのかをご説明いたします。
『監査法人で働くUSCPAが監査法人を退職する理由』なんてもったいぶったタイトルにしてますが、ただ私の話をしているだけです(苦笑)。
監査法人を辞めた理由
1. キャリアパス
監査法人を退職した一番大きな理由はもちろんこれ。
ただ単純に自分のキャリアパスの軸を監査法人に置いていなかったから。
そもそも私のバックグラウンドをお話しすると(超自分語りでお恥ずかしいですが・苦笑)、元々は外資系企業の経理マン。
仕事のためにキャリアアップをしようとUSCPAを取得して、経理マンとして監査も分かった方がいいよねってノリでちょっと監査法人に入ってみたのが監査法人ライフの始まりでした。
なのでキャリアプランを組むに当たってはそもそも自分は経理マンであるということが考えのベースになってます。
そのため監査やFAS(ファイナンシャルアドバイザリーサービスのこと)でキャリアを積もうって考えは元々あまり持っていないってところが大きいです。
プロとして仕事をするならこういった業務の方が社会的に付加価値の高い仕事をすることが出来るのでしょうが、個人的には正直あまり興味が湧かなかったです。
まあ、正直そこまでガツガツ仕事をしたいと思うキャラでもないし。
2. 上場企業の主査の経験
で、タイミングとして何で今なのかと言うと、上場企業クライアントの監査における主査の経験もしたというところが大きいです。
USCPAなのに日本の上場企業の主査なんてそうできることでもないし、貴重な経験を積めたのは人生的に相当ラッキーなことでした。
ちなみにUSCPA、JCPA問わず主査経験を積んだ段階で辞める人は比較的多め。
激務が続くとたまには魔が差して法人を辞めたくなることも多い業界なのですが、そんな時には仲間同士でとりあえずどこでもいいから主査をやってから辞めようなんて傷を舐めあうシーンも多々見られます。それ位主査を経験するという事は監査法人でのキャリアパスの中では重要視されてます。主査をしないと監査経験があるとは言えないですからね。
ちなみにJCPAの場合は日本の会計士の修了考査に合格し、晴れて公認会計士になれたから辞める人っても少なからずいたりします。
3. 2020年危機(オリンピック不況)による雇用の悪化対策と年齢の壁
『オリンピックの後は景気が悪くなる』という話を聞いたことがある人も多いかと思います。
オリンピック前はインフラの整備とかのために国が色々と投資をするから景気がいいけど、オリンピックが終わったとたんにそれもなくなるし、ついでに個人の消費も下火になることから起きるって感じの話です。
よくTVのニュースとかで『東京オリンピックまであとXX日!!』なんて言ってるのを耳にしますが、上記の事を考えるとある意味不景気へのカウントダウンのようにも思えてきて個人的にはちょっと心穏やかになれない部分もあったりします。
ついでに言うとその頃私は立派なアラフォー(今もアラフォーですが・苦笑)。
流石にそんな不景気が来てから都合よく事業会社に戻れる程世の中甘くなさそうだし、監査法人内で生き残ろうとしてもそれだって容易なことではないし、ざっくり見てみても未来はそこまで明るくなさそうな感じ。
もっと近い未来だと2019年には消費税が10%に上がるし、下手したらそのせいでオリンピック前にも関わらず景気が悪くなることだってあり得るわけで。。。
それなら働き方改革+人手不足のコンボでどんな業界でも超売り手市場となっているこのタイミングで動くのが一番いいなと考えた訳です。
まあ、監査法人においては現時点が相当に人手不足であるため、景気が悪くなったからと言ってすぐに何かあるとは考えにくいですけどね。
4. ワークライフバランス
このブログを読んでいる皆さんは監査業界に興味のある方ばかりなので、監査業務は結構忙しいってことはご存知かと思います。
理由はもちろん慢性的な人手不足。
JCPAだけでは足りず、USCPAを投入し、さらに監査アシスタントまで投入しているというのに、人手不足は解消されるどころか悪化していく一方。
なぜかと言うと、実は監査そのものが日増しに厳格化されていっているため、やることも増えているからという超単純な理由によるもの。
それゆえ毎年忙しさが増しているのが現場の実情です。
なので、『パートナーを目指して監査で食っていく!!』って腹を括った少数の男気のある人ならまだしも、『まあ会計士として監査法人で監査の経験を積もうかな』的な人にとってはそこまでやってられない思いが日増しに募り、ある程度の経験を積んだらワークライフバランスを求めて法人を脱出していく流れが一般的です。
忙しい中でバリバリ働いた監査法人ライフは相当に充実した毎日なのですが、この生活を何年も続けてやれるかというと正直ムリだし、仮に体調を崩すなんてことになったら大変だしってとこですね。
ちなみに最後の年に受けた健康診断の結果なんてひどいものでした。満身創痍って言葉がよく似合う(笑)。
メンタル面もそこそこギリギリ目というか、結構しんどいものがありました。常に何かに追い立てられる感じと言うか、まあ、あまり落ち着けない感じ。
下記はちょうど1年前位に書いた記事なのですが、神仏にすがりだしてます。ヤバい兆候ですね(笑)。
終わりに
監査法人での4年間は短い期間だったけどこれまでの人生の中で最も忙しかったけど充実した日々でした。
USCPAを持つ経理マンのキャリアにおいても、監査法人の経験が自身をさらにもう一段上のステージに上げてくれた感じです。
なかなか大変な世界ではありますが、USCPAをお持ちの方や目指している方は是非一度は監査法人で働いてみると人生が面白くなるかもしれませんよ。
、、、と最終回的な感じで文章を書いてますが、このブログはもうちょっと続けます。
むしろ退職したことでしがらみとかなくなったし、今後はよりディープな情報をどんどん書いていきますのでまた読んで下さいね!!