USCPAがやじやじしてる

氷河期世代のUSCPAがうだうだと語ります。受かっているから言いたい放題。USCPA試験ってそこまで難しくないですよ~。只今監査法人勤務中。監査法人で働くUSCPA仲間を増やしたい!!

監査法人で働くUSCPAがこっそり教えるAUD科目の大事なところ

USCPA試験で意外とつまづきやすい科目なのがAudit。

他の科目とは違って計算問題がほとんどなく、英文読解力の勝負みたいになってしまうところが日本人には辛いところ。

そんなAuditの勉強は何となくつかみどころが分からず、私も受験生だった頃は監査報告書のひな型や、手続きの内容や関連するアサーションなどを一生懸命覚えたりと今思うと全然イケてない勉強の仕方をしていた気がします。

監査を実際にやってようやくAuditの科目のどこが大事なのか掴めてきた感じです。そこで今回は実際の監査の流れがどんな感じかを説明しつつAUDの大事なところをご説明いたします。

一番大事なのはこの流れを覚えること

Auditの勉強はほかの科目と違って監査という仕事のハウツーを学ぶものなんだと今更ながらに分かりました。

試験の為にいろいろ細かいことを覚えていくのだけど、一番大事なのはこの監査一連の流れを理解すること。これが幹となる部分で、私が受験生だったころ訳も分からず必死に覚えた監査報告書のひな型や、手続きの内容や関連するアサーションなんてものは監査の各フェーズで行うことに過ぎないのです。

こちらはアビタスの教科書の一番最初に載っている財務諸表監査の流れの図。私の受験生時代のテキストなので書き込みとかしてますがその辺はご愛敬ということで(苦笑)。

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別にこれから設問されるわけでもないし概要をざっと書いただけのものだからってことで、受験当時はあまり大事なものと思わなかったのですが、実はこの流れをしっかりつかむことがコスパのいい勉強につながります

各項目についてイメージがつかみくいと思うので、私の私見を書いていくとこんな感じです。若干毒も吐いてます。

1. Audit Planning

監査をやるにはまずは監査計画の策定から。

と言うことで、その会社のどこにリスクがあるのかを分析したり、手続きに使う重要性の金額を決めたり、場合によっては税理士などの専門家の利用を検討したり、果ては社長などの経営者と直接ミーティングを行ったりとそれなりに幅広く行うのがPlanning。

大体は主査が行うものですが、計画策定だけでも結構な工数があるため複数のクライアントを抱えていると時間が足りなくなって大変だったりします。

2. Understanding the client

実はこちらは上記のPlanningの一部です。

監査は元々その会社のどこにリスクがあるかを把握した上で、そのリスクのあるエリアを重点的にチェックするリスクアプローチと言う方法で監査を行います。その為には会社のことをしっかりと理解しないといけないので行うのがこの手続きなのです。

また、監査をやるとどうしても経営者と話すことも多く、ビジネスについて全く知らないまま話すわけにもいかないのでこの手続きを通じて会社のビジネスにも精通していきます。

何となくビジネス通になった気になれるので個人的には結構好きな仕事です。これも主査が基本的に行います。

3. Perform test of controls

教科書上はルートが外れててUnderstanding the clientの次にいきなりPerform substantive testに行くこともあるように見えるけど、そんなクライアントはほとんど皆無

Substantive testの作業量を減らすために、内部統制もきちんと理解して整備評価を行い、さらにとても重要な統制についてはその項目についてさらに個別に統制のテストもばっちり行います。色々なクライアントを担当したけど、統制テストをやらなかったところなんて今のところありませんでした

個人的に一番嫌いなのがこの統制関係の手続き。もちろん大事な手続きなのですが果てしなく不毛な気持ちと戦いながら仕事します(苦笑)。

不毛と言えどクライアントが行う売上などの各プロセスを良く知るためにすごく重要な手続きです。

クライアント側もこちら側の双方が誰得なんだろうとお互いに秘かに心に秘めているエリアです。仕事だからやっているといった感ありありのワークです。監査にAIが導入されたら真っ先にお願いしたい仕事です(笑)。

この辺の手続きは基本的にはスタッフレベルが主に行います。

4. Perform substantive test

現金を実査したり、売掛金の確認状を発送したりといわゆる監査のイメージを持ちやすいワークを行うがこのエリア。日本語で言う実証手続です。

期末監査でひたすら忙しく仕事をしている時にやるのがこの辺の手続きです。残業上等な気持ちで頑張ります。

勘定科目ごとにタスクを分けていって、年次にあった勘定科目を担当するのが一般的です。

入社したての若手は現金や固定資産などの分かりやすい科目からスタートし、ちょっと年次が上がると重要な売上/売掛金勘定などをやって、シニア位になるとリスクが高い税金勘定を担当するみたいな感じ。

正直最初は必死に覚えた手続き内容と関連するアサーションがどうとか考える余裕もなく主査やちょっと上の先輩に言われるがままに仕事を進めていきますが、その辺も自然と体で理解していきます。

スタッフの内は大体このsubstantive testとtest of controlsをひたすら行っていきます。

ちなみに繁忙期のスタッフの1日はこんな感じです。

www.uscpayajiyaji.com

5. Complete the audit

Substantive testも終了になるってくると、意見を出すために行うのがこのComplete the auditワーク。

後発事象の確認をするために弁護士に確認状を送って何か起きていないかを確認したり、リスクの再評価をする目的で最終のBSやPLの前期比較分析を行ったりと意外とやることがあったりします。

もうすぐゴールが見えてくることですが、最後の大仕事である監査報告書や会社への報告説明資料を作成したりと結構気を遣うエリア。

会社へ出すオフィシャルな文書は当然パートナーやマネージャーもしっかりレビューするのでそれなりのリテイクを繰り返して作られます。

私は作成した文書のほぼ全文にダメ出しをくらったこともあります(苦笑)。

ここは大体主査がやる部分です。

6. Reporting

全てが終わって意見日になるとクライアントへ出すのが受験生時代にひな型を必死に覚えた監査報告書

クライアントサイトで結果報告を行い、会社からの経営者確認書と引き換えに渡します。そういうのは基本的にはパートナーが行うものなので主査は横に座っているだけのちょっと緊張もするけど気楽な日となります。

意見のタイプもUnqualified, Qualifiedなどなど覚えたものですが、今のところ幸運なことにUnqualifiedの適正意見しか見たことないです。それ以外の意見が出そうな難しいクライアントはやっぱデキる方が担当するもんなんだと思います。

まとめ

AUDで大事なのは監査の流れをきちんと理解した上で、今勉強している内容が流れのどこに当てはまるのかを意識しながらやると絶対に効率よく進めれるはず。都度都度この表に戻って立ち位置を確認することをオススメします。

なかなかピンとこない科目ですが少しでもイメージしてもらえると嬉しいです。合格したら是非監査法人で働いてみて下さいね。きっと同じことを感じると思いますよ!!