USCPAの合格後の2大キャリアといえば(と勝手に思っているのは・笑)、監査法人と外資系経理職。
合格後にどちらの道を選ぶかは、その人のキャリアパスや働き方によってまちまち。
仕事内容、給与、勤務形態など色々と考慮する要因はありますが、今回は休暇の取りやすさについて。
監査法人の場合
監査法人の場合は結論から言うと仕事が空いている時は取り放題。
ただし、それは閑散期もしくは仕事がない時だけという制約付きです。
大体3月決算が落ち着く6月をスタートに大体8月末位までがその時期に該当します。
閑散期は仕事のアサイン自体入っていない日が(若い年次程)たくさんあるので、皆そんな時にどんどん有給を使っていきます。
人によっては上手く調節したりして1ヶ月まるまる休みにするなんてことも普通に可能です。
シニアスタッフ位になると誰もが主査として関与する会社を持っていたりするので、1ヶ月まるまるっていうのは流石に厳しいですがそれでも2週間位なら余裕で取れたりします。
上に行けば行くほどスタッフの時のような長期休暇を取るのはもちろん厳しくなるのですがそれなりに何とかなったりします。
秋から冬にかけての通常期とでも言える時期においても、仕事のやり繰りを上手くすれば1日、2日位の休みは結構簡単に取れたりします。
JCPAの人だと修了考査が12月頃あるためその準備の為の試験休暇を付与されたりします。(これはUSCPAから見るとちょっと羨ましく見えますが、合格した同期の話を聞く限りだと試験準備も結構しんどいだけでなく、プレッシャーも感じる試験なので単純に羨ましがるものではないようです)
年明けから始まる12月決算会社の期末監査から5、6月頃までの3月決算会社の期末監査の時期においてはほぼ無理です。
もちろんゴールデンウィークは返上です(実態としてはクライアントによってまちまちと言ったところですが、最初からないものと考えておくことを精神衛生上オススメしておきます)。ゴールデンウィークに休めないのは結構きついですが、意外とそれには慣れてきます(苦笑)。
流石にその時期に休暇を取りたいとマネージャーや主査に相談しても絶対にいい顔されないし、確実に心証は悪くなります。繁忙期はちょっと我慢の時です。
また、これは休みではないのですが、監査法人での仕事は基本的にはアサインベース。そのため、まれに予定表にアサインが入っていない日なんてのも出てきますが、そんなラッキーデーは出勤日ではあるものの休日気分で1日過ごせます。
外資経理職の場合
外資経理職の場合は監査法人程自由に休むことは流石に無理ですが、それでもコンスタントに月1、2日程は休めます。
この辺は日系経理職と相当に温度差があるはず。外資なのに有給の申請が通りにくいなんて会社はもはや外資とは言えません。早急に違う外資に行くことをオススメします(笑)。
長期休暇についても会社の設定する夏季休暇、正月休みに有給をくっつけることで取得が可能になります。
ここでちょっと要注意なのは月次(四半期)決算や年度末決算の日程。
これらの時期は経理の繁忙期となりますのでその時期は休暇は流石に難しいです。
特に外資系の場合、親会社に合わせて12月決算としているところが多いのですが、外国にはお正月休みってものはないらしく日本以外の会社は1月2日から働いているのが一般的です。
しかも決算をやる時は親会社での連結決算準備として各社の関係会社間のBSやPLの残高を報告したりするのですが、これが大体の会社では親会社への報告レポートとして一番最初にDueを迎えるため(月の第1営業日頃がDue。ってことは1/2とか3とか!!)その準備の為に正月休みを少し返上して仕事するなんてことも(これはゴールデンウィークにも言えたりします)。
余談ですが、欧米人はクリスマス休暇なんて言って12月24日らへんに1週間とかがっつり休みを取り、中華系の人もチャイニーズニューイヤーなんて言って2月や3月らへんにやっぱりがっつり休むのに日本の新年だけなんか全く考慮してもらえないっていうのはちょっとアンフェアだよなと経理マンの時はよく思ってました。
まとめ
どっちも比較的有給は取りやすい業種です。
必死に働いた後にまとめて学生時代のような長期休暇を取るか、そこまでの休みは取れないけど毎月コンスタントに休みを取るかの違いです。両方経験した身から言うとどちらにもメリットがあるので、一概にこっちがいいってことはありません。贅沢な選択ってやつですね。
昨今の働き方改革で労働環境も昔よりは少しずつ良くなってますがまだまだ休みが取りずらい日本の社会において、監査法人や外資系企業は相当に恵まれた環境と言えます。(さすがにワークライフバランスがいいとまでは胸を張って言えませんが・苦笑)
USCPAを持っているだけでこれだけのメリットを得ることができるようになります。ほんとコスパのいい資格だとつくづく思いますね。